人生の中でも1番大きな買い物といえる「家」。家を建てることが初めてだと、わからないことだらけですよね。
先日、近所にある建築中の家で、上棟式がありました。朝からバタバタと準備をしており、のしがついた手土産を用意している姿も。
上棟式にはお堅いイメージがあります。「昔の風習だからしなくてもいいんじゃない?」「手土産を用意してまでする必要があるの?」と疑問に思いますよね。
しなくていいのであれば、しない方向で進めたい気持ち、とてもよく分かります。
しかし、上棟式は新しい建物を建てる上で大切な節目の式なのです!そして、手土産はお祝いの品であり、感謝を表すもの。
あまり知らなかったけれど実は大切な意味を持っている、上棟式や手土産などについて、ご紹介します!
上棟式の手土産って相場はいくら?
上棟式とは、新築の建物を建てるとき、梁(はり)や柱など基礎が完成して、大まかな骨組みができたタイミングで行う式のことです。
言い方は違いますが、棟上げ(むねあげ)式や建前も同じことを指します。
基礎を組み立てる作業、棟上げは1日で行われます。クレーンなどがなかった時代、大工さんたちは手作業で梁や柱などの重たい材料を運び、組み立てていました。
とても大変な作業を1日で終わらせるために、大工さんたちは総出で協力し合い、作業がスムーズに行われるよう、棟梁や現場監督が指揮をします。
上棟式は、大きな作業が終わったことを関係者と一緒にお祝いする場で、同時に、建物が無事に完成することを願う式なのです。
建物にとって基礎となる土台が完成する日は、一つの大きな節目だったのですね。
以前は、その重労働を終えた日の夜に「大変なお仕事、お疲れ様でした。」という感謝を込めて、食事やお酒を用意し、宴会をしていました。
最近では、棟上げまでの作業が重機でできるようになったこと、木造でない家が増えて棟上げをしなくなったことなどから、上棟式をしない場合も増えています。
そして、現場で宴会をする代わりに、感謝の気持ちを込めた手土産を用意することが多くなりました。
宴会の代わりとはいえ、手土産を誰に渡すのか、相場はいくらなのか、イメージがつかないですよね。
一般的に、工事関係者だけでなく両親や近所の方など、上棟式に参加した人にも手土産は必要です。
注意しなければいけないことは、地域によって風習が違う場合があること。準備をする前に、確認が必要です。
上棟式の手土産は、税込み約2,000円~5,000円が相場です。考え方によっては「棟梁には金額の高い手土産を」など、手土産を分けることもあります。
場合によっては、昼食にお弁当を用意したり、ご祝儀(しゅうぎ)を包んだりします。相場や風習など、ハウスメーカーに相談するとわかりやすいですよ。
上棟式の後に行う宴会は、工事に関係してくれる人たちとコミュニケーションを取る場でもありました。
しかし、宴会だけがコミュニケーションの手段ではありません!手土産を渡すことでコミュニケーションを取ることができます。
上棟式の日程を決めることはもちろんですが、好きなものや苦手なものなどを聞いてもいいですね。
こちらからの手土産を喜んで受け取ってもらうためにも、準備は大切です。
せっかく家を建てるのであれば、家の完成をただ待つだけではもったいない!節目や、関わる人とのコミュニケーションも楽しんでいきましょう♪
上棟式の手土産ってのしは必要?
上棟式はお祝いの意味が込められた式なので、手土産にのしがついていると丁寧です。表書きは「御祝」または「上棟内祝(じょうとううちいわい)」を選びます。
のしは紅白の水引きで、結び目がちょう結び、またはあわび結びになっている水引きを使います。
ちょう結びはほどけるので、何回あっても良いとされるお祝いごとに使われるもの。
家を建てる機会なんてそうないかもしれませんが、上棟式にはほどける結び方をした水引きが向いています。
反対に、結び切りは「繰り返さないように」という意味を持つため、上棟式には向いていません。
箱に入った手土産ではなく、小さな品物を紙袋にまとめて渡す人もいます。その場合、紅白の水引きを持ち手にちょう結びで付けると、のしみたいに見えますよ♪
お弁当であれば「上棟御前(じょうとうごぜん)」というのしを付けてくれる場合もあります。
不安なときは、商品を注文するときに「上棟式の手土産です。」と伝えると、対応してもらえます。地域性もあるので、ハウスメーカーに聞いておくのもいいですね!
上棟式の手土産でおすすめは?
手土産は宴会代わりでお祝いの品ということで、日本酒やビール、赤飯や紅白まんじゅうなどが一般的です。
お祝いの品だけでなく、別のものと組み合わせて渡すこともあります。この場合、日持ちするものや使い勝手のいいものがおすすめです。
赤飯や紅白まんじゅうはあまり日持ちがしないので、すぐ食べますよね。そこに賞味期限が短いものが増えると、急いで食べなければいけません。
また、私の親戚に建築関係者がいるのですが、「寿(ことぶき)」と大きく書かれたお酒を、料理酒として使っていました。
どこでこんなに大きなお酒をもらうのか不思議に思っていたのですが、上棟式の手土産だったのかもしれません。消費できないので、料理酒として使っていたのですね。
もらう側も気持ちは嬉しいのですが、お祝いの気持ちとは反対に、消費できないと申し訳ない気持ちになってしまいます。
そのような中、実際に手土産を用意した人たちは、お酒や紅白まんじゅうにこだわらず、渡す相手の年齢や好みを考えて用意した人が多かったです。
今回は、上棟式の手土産で定番になっているもの以外からおすすめします!しかし、あくまでおすすめなので、地域性などがあれば、そちらを優先してくださいね。
自分では買わないけれど、おいしいおつまみってありますよね。お酒を飲む人にはおつまみ、飲まない人もお菓子として食べることができます。
また、最近は缶詰に入ったおつまみも人気です。味が濃いものだと、ちょっとしたおかずにもできます!
いろいろな種類があるので、いくつか組み合わせることもできます。バラバラに入れて、好きな袋を選んでもらうことも楽しそうですね。
日持ちするだけでなく、大工さんたちが持って帰るまでに溶ける心配もないので、安心して渡すことができます。
ほぼ毎日使う物をもらえたら嬉しいですよね♪洗濯に使う物の中でも、柔軟剤は香りによって好みが分かれるので、洗剤がおすすめです。
嬉しいことに、腐ったり、悪くなったりすることがありません。期限を気にせずに使えることは、もらう側も助かります。
同じように、キッチンセットの詰め合わせもありますが、あまりキッチンを使わない場合、出番は少ないかもしれません。
大工さんたちは毎日汗をかきながら仕事をしてくれるので、洗濯洗剤は活躍すること間違いなしです!
以上が、上棟式の手土産でおすすめの商品でした。何を渡すにしても、喜んでもらうためには、渡す人のことを考えて選ぶことが大切です。
ただ、手土産をもらった工事関係者の中では、「物に限らず、気持ちを表してもらえるだけで嬉しい」という声も。無理のない範囲で、気持ちを伝えることが重要です♪
上棟式の手土産にメッセージは添える?
感謝の気持ちを伝える方法として、手土産にメッセージを添える方法があります。実はこのメッセージ、もらった人からの評判がとてもいいのです!
どんな内容でも、ちょっと添えられた手紙やメッセージって嬉しいですよね。小さい紙でも、書いてくれた人の心が伝わってくるようで、ほっこりします。
私の母は、よくお弁当袋にメッセージを入れてくれました。受験や誕生日など、節目となる大切な日に入っていた手紙は全部、今でも大切に持っています。
でも、上棟式の手土産に添えられたメッセージって、見たことがないので何を書いたらいいのかわからず、不安ですよね?
上棟式の手土産にメッセージを添えるのであれば、大切なポイントは3つだけ。
- 自己紹介(自分の名前)
- これまでの感謝
- これからの無事を願う言葉
メッセージは、上棟式を迎えることができて感謝していること、これからの無事を願っていることを伝えるためのもの。この3つを順番に伝えるだけなのです!
ふせんやメッセージカードを添えるような感覚で、短い文章で大丈夫です。文章の長さよりも、気持ちが伝わりやすいような文章を意識しましょう。
手書きにこだわる必要はなく、特に決まりもありません。パソコンなら、フリー素材でのしのデザインを選び、その中にメッセージを打ち込むこともできます。
書いたメッセージは手土産の品物に貼りつけたり、外袋にタグのように結んだりすれば、落ちてなくなる心配もありませんよ。
インターネットで検索すると、上棟式の手土産以外でも使えそうな、かわいいアイディアがたくさん出てきます。
見ているだけでも楽しくなってくるので、ぜひ、調べてみてください♪
まとめ
- 上棟式には、棟上げのお祝いと、無事に完成することを祈る意味が込められている
- 手土産はお祝いの品であり、上棟式に参加した人へ渡す
- 上棟式や手土産、のしは地域によって風習が違う場合もあるので、確認が必要である
- 手土産の相場は税込み約2,000円~5,000円
- のしをつけるとより丁寧
- 手土産でおすすめは使い勝手がいいものや日持ちするものだが、渡す相手の年齢や好みによって選ぶとよい
- メッセージには自己紹介、感謝、これからの無事を願う言葉を入れるとよい
上棟式は家を建てる上で大切な節目ということがわかりました。
人間でも成人式など、節目はお祝いしますよね。同じように節目にお祝いして、手土産というお祝いの品も用意するのです。
ただ、無理は禁物です。最近では、上棟式や手土産はなしという場合もめずらしくないので、渡さないからといって、完成した家に差が出るものではありません。
ハウスメーカーによっては、お互いの負担になるからと、上棟式をしないよう決めている場合もあります。
手土産やメッセージなどは気持ちを表す手段にすぎません。手土産よりも、感謝の気持ちを伝えることが重要です。
人生の大きな出来事に関わってくれる人たちへ感謝を伝えられるよう、コミュニケーションを大切にしていきましょう!
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